
アズールレーンは、iosとAndoroidに配信されている、キャラクターゲーム。
いわゆるガチャによる課金をメインとしていない基本プレイ無料ゲームである。
中国で開発され、サービス提供されていたものが日本に輸入されてきた。
日本版の運営は日本国内で行われている。
サービス開始当初はブラウザゲーで、キャラクターゲームの始祖とも言える
「艦隊これくしょん」のよくあるコピーかと思われた。
しかし、完成度はかなり高く、「艦これ」とはDNAを同じくするも全く別ゲーと
言って差し支えない。
今回は20時間ほどプレイしたレビューとして書いている。
タッチ端末向けの洗練されたインターフェイス

当たり前のことだが、スマートフォンやタブレット向けに最初から設計された
ユーザーインターフェースは秀逸。
唯一惜しいと感じるのは、4.7インチ程度のスマートフォン(iphone6~8など)で
見た場合、艦隊を動かす燃料、アイテム購入資金、課金貨幣であるダイヤの
残額などが、画面右上に表示されているが、グレー背景に白文字、黒縁取りという
お世辞にも見やすいとは言えない部分。


次にドックメニューでは味方ユニットのイラストサムネイルとステータスが
切り替えられるが、このステータスも文字が小さく、ステータスを表示する
のであれば、味方ユニットの経験値取得に悪影響を与える疲労度表示と
切り替えられた方が良かったのではと思う点だ。

それでも、画面左から呼び出せる、委任(任務を決めるとアイテムや経験値を
回収してくれる機能。指定した味方ユニットを派遣できる)など、らしい機能が
ついてる。
画面の出撃メニューはMAPに直結している。

この画面左下に、毎日(ユニット強化アイテムや装備を取れるバトル)や
先程の委任、他のプレイヤーのユニットと対戦する演習のメニューがある。
ここは、1階層メニューを潜らなければならないのがちょっとカッコ悪い。
それでもタッチだけなので対して苦にはならない。
「艦これ」もAndroidには配信しているが、ブラウザ画面をそのまま
持ってきただけだった。
元々の開発環境を考えれば、比較するのは酷というものだが、「艦これ」も
このレベルで移植できてればと思うと残念だ。
ほどよいオート化と健全(笑)なグラフィック

MAPから目的地に入ると、ボード状のMAPになる。
ここで、敵艦隊のアイコンのいるマスに突入すると、戦闘開始。
道中、待ち伏せ(ボードに見えてない)艦隊とエンカウントすることもあるが、
回避できる(失敗することも)。

戦闘画面ではシューティングゲームとなり、味方前衛艦隊を操作できる。
自律戦闘=オートバトルも可能で、敵レベルから+15~程度から安心して
オートに任せられる。
画面左下に特殊攻撃として、航空機アイコン=航空支援(敵の弾を消しつつ
敵全体に攻撃を加える)、魚雷アイコン=魚雷攻撃(前衛艦隊が魚雷攻撃)、
砲撃アイコン=戦艦の艦砲射撃(照準が画面に浮かび、照準内の敵に
大ダメージを狙える)といったアクションがある。
オート戦闘とマニュアルの最大の差は、このアクションの使用タイミング。
実際にプレイした感じでは、オート戦闘でも他の部分では、まったく支障を感じない。
ただ、ギリギリの敵と戦う時は、マニュアルで特殊攻撃をしたほうが良い感じだ。
(オートの場合、特殊攻撃ゲージが時間で貯まると、一気に使ってしまおうと
する傾向がある。)
実際には敵の主力ユニットが出現した時を狙って、航空支援で弾を消し、
砲撃や魚雷を同時に撃ち込む飽和攻撃が効果的。
なお、「艦これ」のように味方が損傷しても服が破れるというような演出はない。
露出高めの衣装とはいえ、それも過度な感じはない。
この辺り、中国は普通に制約があるようだ(日本がゆるすぎる)。
アズールレーンはポスト艦これになりうる?
アズールレーン(あずれん)は、現在でも艦これを続けて言うベテラン提督には
あまり魅力的に感じないかもしれない。
しかし、艦これは楽しかった、楽しいと感じたけれど、艦これを続けられなかった層を
ガッチリと掴むようなゲームである。
(ここからは艦これ経験者でないと、解らない内容が含まれます)
1.出撃制限が少ない
アズレンはハードモードには出撃制限MAPがあるが、ノーマルは編成フリーとなって
おり、お好みのユニットを自由に使える(状況によるとは思うが)
※初エントリ時「羅針盤(=ランダム移動)」との比較をしていましたが、コメントを
頂いて、艦これに対しフェアでないと思ったので修正しました。
2.艦これの「遠征」にあたる「委託」に大幅に経験値が入手できる任務(8時間以上必要)が
存在すること。
多種多様なユニットがあるのに、後から入手したユニットは育成する時間がなくて
イベントで苦労して入手したのに、使っていない。
後発ユニットも育てつつ、戦力に加えていけるというシステムは好感が持て、今からでも
良いので、艦これにも付けてほしいと思う。
3.宿舎でステータスUP(キラ付け)が出来ること。
投入できることができる人向けのゲームだ。バトル画面での放置が可能なことで、
作業になりがちな周回時にもユーザーは手を休めることができる(他の事やっててもいい)
艦これにはユニットのステータスをプラスαする「キラ付け」という作業があった。
アズレンは宿舎というメニューから最大5ユニットまで、入れておくだけで「キラ付け」に近い
効果を発揮するものがある(しかも少量とはいえ、経験値も入手できる)

宿舎内には家具を配置できたりもする。

艦これ同様、家具用のコインがある。

この宿舎は食料を置くことで、機能し食料は燃料で購入できる。
こういったところも、解釈が上手いと感じる。

まとめると
アズレンは艦これをお手本にしつつ、洗練させた別ゲーム。全体的な完成度は高く、艦これが楽しいと感じた層にはポスト艦これになり得る。
艦これは、ブラウザゲームだったが本来的に携帯端末にピッタリのテーマだった。
Andoroid端末版を出したときには、いずれiosもと期待していたのだが、出なかった。
私と同じような層には受けると思う。
また、ガチャ主体の課金ではなくユニットの着せ替えや、レベルの限界を上げる
ケッコン(中国では誓約)システムの指輪代など、艦これのエッセンスを上手に取り入れ
つつ近年のキャラゲーのアイテム課金を上手にミックスしている感じだ。
導入部ではレア度の高いユニットを惜しみなくプレイヤーに与え、建造(ガチャ)でも
レア度の高いユニットはかなりの高確率で出現する。
反面、戦闘でのドロップ限定ユニットには低確率を設定してやり込みプレイ派にも
燃料を与えている手法など、商売上手である。
もし、艦これがiosで出ていたら、iosのアプリのベストセラーになっていたのでは。
というのは言い過ぎだろうが、現在のアズールレーンの人気程度にはなっていた筈。
運営のDMMがApple経由の課金を嫌がったとか、Appleの審査に「服が破れたイラスト」が
引っかかったとか憶測が流れたこともあったが真相はわからない。
課金についても、日本ではios端末の普及率が高いことを考えると、やるべきだったし、
通勤・通学に使う「艦これ」には「服が破れる演出」は無用だったと思う。
さすがに強者揃いの提督も、人前であの演出を見つつプレイするのは無理があるだろう。
そう考えると、DMMが何故、ios版を断念したのか。
案外、ブラウザゲームを移植するのが無理だった?
※DMMゲームのコンセプト、立場を考えれば脱衣演出は抜けないのではないかということです。
(コメント、ありがとうございました。)
脱線したが、そんな昔の話を持ち出したいぐらい、アズールレーン、秀作です。
是非、提督だったひとも、ガチャ主体のキャラゲーに飽きた方も、プレイをオススメします。