FF15クリア!今更?いいえ、もったいない
発売から2カ月。
2017/1/31、レベル46、38時間プレイ。
全然やり込んでもいないのですが、FF15をクリアしました。
(※あらかじめお断りしときますが、FFナンバリングタイトルは全部プレイしてる、「信者」が書いてますので)
こんなに、「クリアしたくない」ゲームは初めてです。
おつかいサブクエストがうっとおしいからとか、主人公であるノクト王子のあまりのチャラさに呆れたとか、いわゆる「ツマラナイ」からではありません。
ファイナルファンタジーのナンバリングタイトルですから、一級のCGで描かれるストーリーは欠かせないですし、それがこのゲームの柱でもあります。
よって、プレイヤーの目的はメインクエストを進めて、ゲームをクリアするのが柱の筈。
ところがサブクエストやモブハントという一見して脇道に見える要素が楽しい。
サブクエストのお使いも、ノクト王子ご一行は基本車移動なので、車から降りて目的地に向かってもメニューから一発、「車に戻る」とすればOK。
車+「チョコボ」(乗用ダチョウみたいなもん)とこのメニューの併用で楽々。
メインにしろサブにしろ、昼間なら車に乗って放置してるだけで目的地に着く親切設計。その他にも行ったことあるとこなら「ファストトラベル」を選択することで一瞬でたどり着く。ダンジョンでさえ、「入口に戻る」というメニュー選択があるのだ。
ただ、いずれもPS4のハードが持つ弱点「アホみたいにロードが長くて、PCゲームとかスマフォゲーに慣れてると眠気が押し寄せるレベル」が今一つ良さをつぶしているのが残念。
でもとにかく、この車で世界を旅してる画面をぼーーーっと眺めてるだけで満足。
世界が時間経過で変わっていき、夜になると移動を阻害されるのでガソリンスタンドや町、キャンプといった拠点で一泊して朝を待つ。
キャンプでイグニスが作る食事を選ぶとか、ノクトの釣りがちょっとしたミニゲーム仕立てで楽しめる、自動SS保存してくれるプロンプトとか、旅を続けたいと思わせる仕掛けが満載。
最初は気づかなかったけれど、メインクエストで敵を倒してもお金が稼げないので、モブハントしないと詰んでしまうというのも、挑戦的なつくりだなと思った。なにしろ、RPG系のゲームはモンスターを倒すとお金まで落ちるというのが(ソロプレイのゲームでは)長い間、「ゲームだから」の一言で済まされる怪奇現象だったから。
(※いやそれは、私がそういうゲームを今まで知らなかっただけという可能性は高いが。)
そういった、オープンワールド的要素が心地よかった。だから、いままでのFFのように、「とにかくクリアしたい」という方向にモチベーションが向かなかった。
あまりにオープンワールド的なFFが楽しく、「もったいない」からクリアしたくなかったのだ。
プロンプトが時々もらす「戦わなくっていいって、良いよね~」みたいなセリフに同意しつつ。
クリア後もやり込み要素があるし、実際には倒してない討伐対象モンスターや未踏破の地域やダンジョンはまだまだあるのだけど、クリアするとどうしてもモチベーションは下がるもの。特に、クリアすることでガラッと世界の状況や主人公の立ち位置が変わってしまうものだと、それは顕著になる。
ダラダラと書いてしまったが、FF15の一番素晴らしい点は、「この時間に、この場所に」留まりたい、という前半パートを、ここ数年来の流行りであるオープンワールドを取り入れて作り、後半の畳み掛けるような一本道のストーリーに繋げたことだと思う。
ややもすると、一本道の部分は、駆け足で強引だとかという評価にうなずける部分もあるが、前半が楽しいからこそ、後半部分のノクトの苦悩が解るし、エンディングへと続くストーリーが活きてくる。狙ってやってるとしたら大したものだと唸ってしまう。
エアリスがFF7でヒロインなのに亡くなって以来、主人公やヒロインが亡くなってしまうストーリーが定番化しているように見えるのは残念だ。今回もヒロインが亡くなって、エンディングで少しフォローされてはいるけれども。
もし、まだナンバリングタイトルのFFを作るなら、クリア後にメインストーリーと全く違ったキャラで世界を自由に冒険できるようなやり込み要素が欲しいものだ。そうしてこそ、メインストーリーで世界を救済したことの意味も出てくるのではないかと思うから。
それに、悲劇がカッコいいわけでもないので、そろそろ馬鹿らしい程、ハッピーエンドのFFも良いんじゃないかともうのだが、FFのナンバリングタイトルがこの先も作られるか、全く不明なので、そんなFFを見ることができる確率は低そうだ。
そうだからこそ、FF15をクリアするのは勿体無い。